2023年9月2日(土曜日)
その日、床にワックスをかけながら私は携帯が震える度にスマホを覗いていた。
スマホとはドラッグとはよく言ったもので
インスタもTwitterもほぼやっていなかった私は自分にリアクションがあるのが嬉しくて
一日中スマホを眺めてメッセージに返信したりいいねをしていた。
この時は「とにかく会ってみないとわからないから10人くらいには会いたいな」と漠然と思っていたので
29~36歳のメッセージをくれた人には全て返して、マッチングだけしてメッセージくれない相手にも積極的にメッセージを送っていた。
あっという間にやり取りしている相手は10人以上になり、自分のもらったいいねも100近くになった。
婚活は年齢が大事!33歳なんて相手にされない!!写真が全て!と事前情報を得ていたものの
なんだー行けるじゃんーと呑気に構えて楽しくアプリに首ったけな一日であった。
29歳の子からメッセージがくると「え、年下もいけるの?」と嬉しくてしょうがなくて、ついついはしゃいんだメッセージを送る。
2歳差位で探したいなと思っていたが、間口は広い方がいいよねと38歳の人でもメッセージを積極的に返していた
メッセージの内容と言えば「休日はなにをしていますか」「今何にはまっていますか」「●●好きなんですね」がほとんどを占めていた。
だが、まともに男性とやり取りするのは5年以上ぶりの私は、そのような紋切り型の内容でも楽しかった。
この感じならすぐ相手なんか見つかるんじゃないの?
30代の人はそう考えて「まだいける!」と勘違いして婚活が長期的になりがちだと事前情報を得ていたが
確かにそう思ってしまう婚活二日目であった。
ただ二日目にして、すでに1か月分のいいねを使い果たした私は薄々一つのことにも気づいていた
「本当に気になる相手からは絶対にいいねはこない」
「いいねが返ってきたとしてもメッセはなく、おそらくいいね稼ぎ」
自分はもう賞味期限を過ぎていてさらに派遣社員の婚活偏差値が低い人間なのだから
余り高望みはしないで早めに婚活終わらせなければと思っていつつも
この調子じゃ9月は様子見してもいいかなと思ってスマホばかり触っていた1日だった